空室対策にも有効な補助金制度とは?

空室対策にも有効な補助金制度とは?

人口減少が続くなか、不動産を扱うオーナーにとって「空室」は悩みの種です。タイミングの問題で一時的に空き部屋が出るのは仕方ないとしても、空室率の高い状態が長く続くのは放っておけません。そんなときには、国や自治体の支援が活用できるかもしれません。今回は、空室対策に有効な補助金制度「住宅セーフティネット制度」について解説します。

住宅セーフティネット制度とは?

「住宅セーフティネット制度」とは、国土交通省が実施している住宅確保要配慮者(住宅の確保が難しく、特に配慮を必要とする者)を支援する制度です。平成19年に制定された「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律(通称:住宅セーフティネット法)」に基づき進められています。

住宅セーフティネット法の改正

その「住宅セーフティネット法」は、平成29年に改正され、新しく生まれ変わりました。「新たな住宅セーフティネット制度」では、以下の3つの柱から構成されています。

  1. 住宅確保要配慮者向け賃貸住宅の登録制度
  2. 登録住宅の改修や入居者への経済的支援
  3. 住宅確保要配慮者のマッチング・入居支援

不動産のオーナーが注目すべきポイントは、2番目の「登録住宅の改修や入居者への経済的支援」です。この中には、「登録住宅の改修への補助」という項目があり、条件を満たした住宅であれば改修工事に対して経済的支援を受けることができます。端的にいえば、リフォームに補助金が出るということです。

住宅セーフティネット制度の補助金

それでは、住宅セーフティネット制度の「登録住宅の改修への補助」について詳しく見ていきましょう。

補助の対象となる工事

補助金を受けるための工事には、一定の条件があります。それは、工事が「住宅確保要配慮者の住環境の改善」に関係するものではなければならないということです。例えば、「車いすに対応した台所の設置」や「浴室・脱衣所のヒートショック対策工事」などが挙げられます。逆に、「太陽光パネルの設置」や「省エネ改修」などは対象外となるので注意してください。

補助される費用

補助金については、補助率と限度額が設定されています。補助率は国から工事費の3分の1、地方からも出る場合は地方からも工事費の3分の1、合計で最大、工事費の3分の2を補助金で賄えることになります。ただし、限度額も定められており、基本的には1戸あたり50万円まで、「共同居住用住宅に用途変更するための改修工事」「間取り変更工事」「耐震改修工事」のどれかが含まれていれば1戸あたり100万円までとなります。

住宅セーフティネット制度の融資

住宅セーフティネット制度では補助金とは別に、住宅金融支援機構から「融資」を受けることもできます。融資の対象となる工事の条件は、補助金で解説したものと同じです。補助金とあわせて利用することもできますからこちらもぜひチェックしておきましょう。

融資額の上限と返済期間

融資額の上限は、工事費用の8割となっています。ただし補助金を受ける場合は、工事費から補助金を差し引いた金額と比較して低い方が限度額です。返済期間については、20年以内で設定されます。

登録住宅の認定を受けるための条件

住宅セーフティネット制度を利用するためには、国から「登録住宅」として認定を受けなければなりません。次はそのための条件を解説します。

住宅確保要配慮者の入居を拒まない

登録住宅の認定を受けるための条件は、「住宅確保要配慮者の入居を拒まないこと」です。従って、登録された以上は基本的に条件さえ整っていれば受け入れなければなりません。ただし、住宅確保要配慮者の範囲についてはある程度自由に設定することができます。

住宅確保要配慮者の範囲

住宅確保要配慮者とは具体的に「高齢者」「障がい者」「低額所得者」などが該当しますが、常識の範囲内であればこの範囲を任意に設定できます。例えば、「高齢者、低額所得者の入居は拒まない」といった具合です。ただし、住宅確保要配慮者に該当する人の大半を拒むような条件は設定できません。

住宅セーフティネット制度は空室対策にも使える

いくつかの条件や義務があるものの、それらを満たせばこの制度における登録住居の認定を受けることができます。そうすれば無駄な空室だった部屋が、住宅確保要配慮者のための住居として活用することが可能です。検討してみてはいかがでしょうか。

参考:

 

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