不動産投資にローンを使うとき、知っておきたい4つのポイント

不動産投資にローンを使うとき、知っておきたい4つのポイント

不動産投資をする場合、ローンを利用するのが一般的です。不動産を買うときのローンといえば住宅ローンですが、投資目的の場合に利用するローンは不動産投資ローンといって、住宅ローンとは異なります。一般的に個人の住宅を購入するときに利用するローンより、金利や審査基準などに厳しい基準が設定されています。

住宅ローンと不動産投資ローンの違いを審査基準や金利などを中心に解説しながら、不動産投資ローンをうまく利用するための4つのポイントをご紹介します。

ポイント1:融資取扱銀行が限られている

自分や家族が住むための個人の住宅を購入する際、多くの人が利用する住宅ローンは、都市銀行、メガバンク、信用金庫のほか、住宅金融支援機構などが扱っています。2018年現在では、金利も低く設定されていることが多く、金融機関も積極的に融資をする体制をとっています。

一方、収益を目的に不動産を購入する際に利用するのは不動産投資ローンです。このローンはメガバンクなどでも融資不可のケースが少なくありません。さらに、住宅金融支援機構は収益目的の不動産への融資を行っていません。また、借りる人の条件(年齢、自己資金や属性、年収など)、物件価値や担保性などを考慮に入れて融資が決定されるので、あらかじめ不動産投資ローンの利用が可能かどうかを確認しておく必要があります。

ポイント2:審査基準

住宅ローンにおいて、借りられる借り主の条件は設定されていますが、物件の条件はさほど大きな影響を与えるものではありません。

一方、不動産投資ローンには物件の条件が大きな影響を与えます。それは事業に対する融資として扱われるためです。そのため不動産投資の採算性、将来的な見通しの確かさなどが確認されるのです。

また、自己資金や年収といった条件も返済比率とのバランスが取れており、物件についても将来性が見込まれることが融資する側が考える安心材料なので、こうした条件と自分の提示する条件がどれくらい違っているかを把握しておくことが大切です。

基本的な審査基準を確認しておきましょう。

物件の収益性:

不動産投資ローンは基本的に購入物件から得られる収入(家賃)で返済をすることを前提としているので、収益性が確認されます。つまり、借りやすい物件と借りにくい物件があるということです。以下の項目がどの程度評価されるのかをチェックしておきましょう。

  • 立地(利便性、周辺環境):駅から近いかどうか、生活しやすい場所か、人気のエリアか、繁華街やビジネス街へのアクセスはどうかなどをチェックします。
  • 築年数:築年数はどれくらいか、管理状況はどうか、メンテナンスは必要かなどを確認します。
  • 専有面積:一部屋が占める専有面積はどれくらいか、周りの物件に比べてどれくらいの差があるかなどをチェックします。
  • 建物のグレード:工法や外観、室内の建材などどれくらいのグレードのものが使われているかなどを確認します。
  • 機能性(バス、トイレなど):賃貸する部屋にどのような機能が備えられているか、またフロントに常駐の管理人がいるか、オートロックなどの機能はついているかなどをチェックします。

自己資金の割合:

不動産投資ローンにはどれくらいの自己資金が必要という決まった割合はありません。物件の収益性や将来性、借り主の条件などによっては、自己資金が少なくても融資可能と判断される場合もあります。逆に、条件によっては自己資金がある程度用意できていたとしても融資を断られるケースもあります。

ですが、自己資金が多いほど借入額は少なくて済みますから、返済比率(毎月の返済金額÷物件からの収入×100)も小さくなります。つまり、金融機関にとっては、安全性の高い融資先だという判断につながります。

まず、どれくらいの資金が必要になるのかの総額を出し、物件価値評価額と用意できる自己資金との関係を見極めましょう。そのうえで、返済比率が大きくなりすぎないように設定することが大切です。目安としては返済比率が50%以下でないと、物件を取り囲む状況(周辺環境や空き室状況など)の変化に対応できる余裕がなくなり、赤字を招く結果になりかねません。

年収:

借り主の年収は不動産投資ローンを借りるときばかりでなく、住宅ローンにおいても大きな審査ポイントになります。金融機関からすれば、年収が多いほどリスク対応がしやすいと判断するからです。しかし、現実には年収が少なくても、不動産投資ローンにおいては、投資予定の物件が好条件であれば融資が可能になるケースも少なくありません。なぜなら、住宅ローンの返済原資が借りた個人の年収を設定しているのに対して、不動産投資ローンでは物件収入が返済原資と考えられるからです。

年収によって融資上限額の設定を示されるケースが一般的ですが、購入する物件選びをうまく計画すれば可能な範囲で不動産投資を始めることができると言えます。

ポイント3:金利の設定の違い

事業性融資として扱われるため、金利はかなり高い設定になっています。2017年において不動産投資ローンの最低金利は2%程度です。また金融機関によって金利に違いがありますから、借入先の金利を確認しておく必要があります。

たとえば「政策金融公庫」「メガバンク・都市銀行」「地方銀行」「信用金庫・信用組合」によっても金利が異なります。また一概には言えませんが、金利が低いほど審査基準が厳しくなる傾向にあります。

銀行によってバラツキが大きい地方銀行:

地方銀行の場合は地域差が大きく、不動産投資に対する融資に積極的なところもあれば、融資に前向きでないところもあります。そのため金利の差も銀行によってばらつきがあります。1%~4.5%程度の差がありますから複数の銀行を比較検討しましょう。

金利は低いが、事業性重視の政策金融公庫:

金利だけをみると日本政策金融公庫が固定金利で1.2%程度なので利用しやすいと言えます。また、審査基準は個人の条件や物件の条件などに比べ、賃貸業としての事業性を重視する傾向が強いでしょう。

ポイント4:借入限度額・期間の違い

不動産投資ローンは、限度額や返済期間も住宅ローンとは異なります。

期間

不動産投資ローンは住宅ローンと比べると借入期間が大きく異なります。住宅ローンが借入本人の年齢、返済能力を重視するのに対し、不動産投資ローンは物件の築年数によって変化するのが一般的です。借入期間も金融機関によって設定が異なるので、複数の金融機関を検討し、無理のない条件を見つけましょう。

限度額

住宅ローンの場合は、借入をする本人の年収を基準に、ほぼ年収の5倍程度とされています。一方、不動産投資ローンでは、金融機関が判断した物件の担保評価によって限度額が設定されることが多いようです。本人の返済能力が高くても、物件の担保価値や収益性から判断されるため、限度額が低いケースも少なくありません。

借りやすい物件を見つけることが肝心

以上のポイントからわかるのは、物件条件が融資の可否、融資金利、融資期間に大きな影響を与えるということです。個人や家族の住居となる住宅ローンが借入本人の条件を重視して融資されるのに対して、事業性を考えたうえで判断される不動産投資ローン。まず築年数、周辺環境、将来の見通し、室内条件などの項目をチェックしながら、慎重に物件選びをし、取引をする金融機関も複数検討しましょう。


参考:

 

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