それは集客できるリフォーム、リノベーション?空室対策のために気をつけるべきポイント

それは集客できるリフォーム、リノベーション?空室対策のために気をつけるべきポイント

賃貸物件からの収益を安定的に維持するためには、住居者にとってその物件が魅力的であり続けることが必要です。室内の経年劣化をはじめ、外壁が汚れている、塗装が劣化しているなどが目立ってくれば修理をするのはもちろんですが、居住者の生活スタイルに対応したリフォーム、リノベーションも考えておくべきポイントです。今回はどのような視点で考えればよいか、空室対策になるリフォーム、リノベーションの仕方について解説します。

居住者の生活スタイルを分析しよう

リフォーム、リノベーションといってもさまざまな方向性があります。単に古くなった部分を新しいものに置き換えるだけでも、見た目が明るくなり、きれいな室内を実現できます。しかしこれでは居住者のニーズを満たし、常に満室の物件になる可能性は低いでしょう。大切なのは物件が建つ地域の住民バランスを把握することです。

つまり、家族で暮らす世帯が多い住宅地なのか、女性に人気のエリアで居住者も女性の単身者が多いのか、ビジネス街に近いエリアに建つ物件で、居住者は男女ともにビジネスマンが多いのか、高齢者が多い落ち着いたエリアなのか。周辺の生活者状況を調べてみましょう。

こうしたエリアの居住者層の状況を把握し、それぞれの居住者層が生活空間になにを求めているのかを知ることで、改修の方向性は見えてきます。

子育て中の家族が多いエリアの物件リフォーム、リノベーション

子育て中の世帯の特徴は夫、妻ともに仕事を持っているのか、どちらかだけが仕事をしているのかによっても多少ことなりますが、子ども中心の生活をおくる家族であるということです。とくに家族が集うリビングの広さ、明るさを求めている家族が多いようです。子どものおもちゃの収納をはじめ、なにかと物が増える傾向にあるため、収納部分には余裕が欲しいとの意見もよく聞きます。

こうした点を踏まえ、壁収納を増やす、リビング、ダイニングが一体型の広い空間を作るなどのリフォーム、リノベーションを検討してみましょう。

女性の単身者が多い物件のリフォーム、リノベーション

経済的にも社会的にも自立をして、一人暮らしを充実させたい女性が増えている昨今、居住者として掴んでおきたいターゲット層ともいえる単身者の女性。彼女たちが暮らしのなかに求めているのは自分らしさと、暮らし方に自信が持てる空間です。言い換えると、素敵な暮らしを実現するための空間を求めていると考えられます。そのためには、ただ広い、ただ清潔な水回り、ただ収納が多いというだけでは注目度は高まりません。たとえば、ヨーロッパの田園をイメージさせるナチュラルな色合いの壁紙と、格子窓のようなサッシ、明るめ色の床材など、開放的で明るい室内に仕上げるなども好まれるようです。また、モノトーンに統一したカラーリングで、シンプルで都会的な室内を演出するなど、デザイン性を重視したリフォームを検討してみましょう。そのうえで、コンパクトでも掃除しやすいバスルームや洗濯物が干せるコーナーを室内に設けるなど実用的な機能をプラスすることを考えてみましょう。

ビジネス街にあるビジネスマンの多い物件のリフォーム、リノベーション

ビジネスマンの単身者が多い物件でのリフォームやリノベーションを考えるなら、クローゼットを充実させることが他との差別化が図りやすいでしょう。働き盛りであれば、ビジネスシーンに応じた服装も数が多いはず。同様に靴や鞄といった小物類も一人暮らしであっても多量にあると考えておきましょう。言い換えれば、こうしたクローゼットの充実が注目度を高めるポイントになるということです。カッターシャツやブレザー、替えのパンツ類を掛けられるハンガーをはじめ、ネクタイ、スカーフ、アクセサリーが区別して収納できる引出やシューズケースが収められる棚などを工夫してみましょう。

高齢者の多い物件のリフォーム、リノベーション

落ち着いた住宅地に建つ物件の高齢者向け生活空間で求められるのが単純で広めの動線です。たとえば室内ドアも引き戸を採用するなど、移動する際に単純な動きで行える設備を選択することが大切です。また車いすを利用する可能性を考え、動線は広めに設置しましょう。細かく部屋を分けていた間取りから、一体型のワンフロア式へのリフォーム、リノベーションなどを検討してみましょう。またバスルームなども手すりを設けたり、滑りにくい床にしたりなどの工夫を考えましょう。

キッチンも若い世代がターゲットの室内より、少し低めのキッチンを選択するなど、細かい配慮が必要です。高いところに収納を設けるより、低い位置に棚を設けるなどもそうした工夫のひとつになります。

リフォームやリノベーションに際しては、目線を少し低くし、部屋全体が使いやすい物になっているかをチェックすることを忘れないようにしましょう。

リフォーム、リノベーションの違いと構想から着手まで

古くなった物件に手を入れて魅力をプラスする場合、リフォームがいいのかリノベーションをするのかを決めるためにも、その違いを明確にしておきましょう。リフォームというのは、古くなったものを新品の状態に戻すことを指し、リノベーションというのは既存の状態に工夫を加え、機能性やイメージをより高めることを指します。既存の物件の状態や目指す完成イメージにより、どれくらいの改修工事が必要なのかを考えておくことが大切です。

改修するときの一般的な流れを紹介しましょう。

①    物件の周りの状況を調査し、ターゲットとする居住者層を把握する

②    大まかな予算を決め、複数の工務店と打ち合わせを行い、工務店を決定する

③    工務店と打ち合わせをするなかで、リフォームで対応できるのか、大規模な工事を行うリノベーションにするのかを、工期、コスト、目的から考える

④    工務店と契約をし、工事をスタートさせると同時に、新しくなる物件に関する広告をして入居者を募集し始める

 

ターゲットになる居住者に適してこそ、空室対策になる

物件は必ず古くなります。経年劣化のみならず、時代に合わなくなった、エリアの雰囲気に合わなくなった、居住者層のニーズからずれているなど、改修を決断する要因はさまざまですが、どの物件も必ずいつかは必要なことです。それなら、居住者層のニーズにマッチした改修を行い、空室対策となる改修を行いましょう。このためには、まず現状の課題を把握することからはじめましょう。

 

参考:

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