浴室リフォームの流れと予算を知って、空室対策に活かす

浴室リフォームの流れと予算を知って、空室対策に活かす

賃貸経営をしている場合、空室対策は常々考えなければならない課題です。基本的なことは、風通しの良さと清潔感のある部屋を維持し、住みよさと手入れの行き届いた物件であることをアピールすることでしょう。とくに水回りは風通しが悪いとカビが生えやすく、日常的に掃除をしても黒ずみなどが残り、古さを強調してしまいす。お風呂は住人が毎日掃除をするとは限らない場所なので、床の目地や壁との境目、バスタブと壁の境目などにカビが発生していることも少なくありません。そうなると、ほかの部分が十分に手入れをされていても、選ばれにくい部屋になります。今回は清潔感をアピールする大きなポイント、浴室のリフォームについて、その流れと予算を調べてみましょう。

浴室リフォームの流れ

現状を把握

まずは現状で何がもっとも改善したい部分なのかを住民目線で考えてみましょう。全面リフォームをするにしても、狭さを改善したい、清潔感を維持しやすい浴室にしたいなどいくつか課題があるはずです。

たとえば、浴室と洗面所、トイレが一体化した3点ユニットバスが採用されており、使いづらさと狭さを感じさせるのが気になる場合は、コンパクトでもバスルームと洗面室、トイレを区分けしたものにするなど、どう変更することが入居者募集の際のポイントになるかを考えてみましょう。そのポイントを工務店にお任せにしてしまわないで、自分でも把握しておくことで、納得した予算設定ができるようになります。

自分の意見が伝えられる工務店を選ぶ

次に、施工をしてもらう工務店を探します。賃貸物件のメンテナンスを依頼している工務店があれば、そこに依頼するのが基本です。管理不動産会社を依頼しているなら、そこに問い合せて相談しましょう。その際、自分の考えや予算を伝え、いくつか提案してもらえるように依頼しておくことが大切です。

また、工務店を新たに探す場合は、複数の工務店に相談をして、見積と内容の説明をきちんと受けましょう。最初からお任せで進めると予算をオーバーするケースが少なくありませんから注意が必要です。

予算内で最適をめざす

浴室のリフォームで人気なのがシステムバスへの変更です。ユニットバスといっても種類や素材は多種多様で、各メーカーがしのぎを削って、快適さを追及したものを提供しています。しかし、素材もデザインも最新で便利な物を選んでいては予算がいくらあっても足らなくなります。予算内でもっとも良い選択をするためには、まずは予算を確定し、リフォームで何を優先すべきなのかを決めましょう。たとえば掃除のしやすい浴室、あるいは開放感のある浴室を実現したいのかを決めます。そこが入居者募集に際してのPRポイントにもなります。

付帯機能・素材によって変わる費用

浴室は多種多機能なユニットバスが各メーカーから提供されているので、何を選べばよいのか迷い始めると切りがありません。大まかに浴槽の素材の特徴と平均的な価格を紹介しましょう。

FRP製浴槽のシステムバス

軽くて丈夫、防水性にも優れているFRP製の浴槽はマンションで採用されることの多いものです。FRP素材は塗装しやすい特徴があり、防汚コーキングや塗り直し補修も簡単に行えるので後のメンテナンスの手間と費用を考えても便利な素材と言えます。またさまざまなデザインや機能付きのものがメーカーから多数でているのも価格調整しやすいポイントになります。

一方、広く普及している素材なので、高級感を演出したい場合には不向きといえます。

参考価格は80万円〜130万円です。

人工大理石浴槽のシステムバス

大理石のような質感と天然のものにはないカラーバリエーションの豊富さが魅力の素材です。人工大理石の特徴として素材の密度が高いので汚れが内部に入りにくく、カビ、黒ずみが付きにくいのが特徴です。人工大理石の名前から、人工的に作られた大理石であると思われがちですが、アクリル樹脂などを用いて、大理石特有のマーブル模様を再現したものです。手頃な価格から高級浴槽までさまざまな商品が出ているので、高級感を出しながらもコストを抑えたいリフォームに向いた素材といえます。

注意すべき点は樹脂素材なので可燃性が高いのと、洗剤によっては塗装を傷付けてしまうなど、日常的なメンテナンスに手間がかかることです。

参考価格は70万円〜250万円

鋳物ホーロー製浴槽のシステムバス

鍋などで使われている素材として知られる鋳物ホーローは、金属にガラス質のコーティングを焼き付けたもので、防水性や保温性に優れています。ガラス質独特な輝きのある表面は、軽く洗い流し、水分を拭き取るだけでカビも生えにくいというのが魅力です。

ガラス質のコーティングが破損すると中の金属が水分で劣化してしまいますが、ガラス質のコーティングは衝撃にも強い素材なので、通常の使用なら心配はいりません。

ただ、鋳物ホーロー製浴槽は重量がかなり重いため、土台が重量に耐えるかどうかを事前に調べることと、不足している場合は補強工事が必要になります。当然その場合にはさらにコストがかかります。

参考価格は100円〜150万円

ヒノキ製浴槽のシステムバス

癒やし効果、高級感抜群の素材、ヒノキ製の浴槽は、ぜいたくな空間へのリフォームがテーマなら最適です。木製ですが、ぬめりや黒カビなどへの対策が施されているものが流通しているので、安心して衛生的に使用できます。ただし、木質を維持するためには湿気対策が必要です。そのため換気ができる窓付きの浴室に向いています。

参考価格は240万円〜270万円

 

浴槽の素材以外にも、汚れが付きにくい壁材や保温、排水性にすぐれた床面素材など、選ぶ素材によっても価格は変わります。優先すべき項目を選ぶ必要がありますが、まずは依頼する工務店とも相談し、浴槽などを扱っているメーカーの展示場を訪ねるなど、自分でその特性と価格を把握することが大切です。自分の目で確かめたうえで、予算内で最適な素材と機能を考えましょう。

掃除のしやすさと広さを確保する

浴室はほぼ毎日使う部屋で、健康維持にも大きな役割を果たす場所です。一日の疲れを入浴で落とし、リフレッシュしたい人は少なくありません。ですが、人目にさらされる場所ではないため、居住者もついつい掃除がおろそかになりがちです。リフォームのポイントはそこに注目しましょう。つまり掃除しやすく、リラックスできる場所を目指したリフォームを考えてみることが大切です。

部屋の広さは決まっているので、浴室を広げるとなると他の部屋にも影響をあたえますし、費用も高くなります。ただし、浴室を広く開放的に感じさせるのは床面積の広さだけとは限りません。大きめの鏡を設置するだけでも広さを感じさせる工夫になります。また、天井高を少し高くするだけで開放感が出ます。可能なら窓を少し大きくするなども広さと開放感を高める工夫です。

掃除のしやすさ確保のポイントは湿気対策でしょう。床や壁材に乾きやすい素材を採用するほか、空気の通り道を確保し、通気性を良くする方法を考えましょう。

メーカー在庫を利用して型落ち商品を活用する

最新の設備は価格も高くなります。ところが機能性や素材の良さは、型落ちであってもさほど大きな変化がない場合もあります。リフォームを依頼する工務店ともよく相談して、メーカー在庫を利用して、型落ち商品のなかから、適切なものがないかどうかを確認してもらいましょう。費用対策に大きく貢献する工夫のひとつです。

仕上がりのイメージをオーナー自身が把握し、納得の予算で最大限をめざす

空室対策のために必要で、効果が期待できるリフォーム。そのなかでも浴室のリフォームは清潔感や快適さをアピールできるので効果も大きいと考えられます。とくに、女性の入居希望者は、浴室をはじめ水回りの使いやすさ、快適さ、清潔感を必ずチェックすると考えておく必要があります。だからといって、最新の設備へのリフォームをしたのでは予算が膨らんでしまいます。そこで大切なのが仕上がりのイメージをまず固めることです。

浴室などを扱っているメーカー展示場に足を運び、オーナー自らがどんな浴室なら気持ち良く利用できそうかを考え、予算内での最大効果を狙いましょう。工務店とも密に相談をして、自分のイメージを明確に持ち、納得したリフォームを実現させてください。

 


参考:

賃貸の空室対策リフォーム事例【浴室・お風呂】|株式会社アメニシティ

賃貸マンションリフォーム事例|アイ・ファイン不動産株式会社

浴室・風呂のリフォームの費用と相場|ホームプロ

 

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